きんぎょ

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運命

運命とは、個人あるいは集団において、ある出来事が将来必ず起こると決められた、いわば約束事である。

 

この言葉は「命」という感じで強調されており、当事者の人生に深く関わる事象をさす抽象概念である。

ヨーロッパを代表する作曲家・ベートーヴェンは、かつて難聴を患い、その人生の葛藤を交響楽曲『運命』に如実に表現した。

「運命」とは、その抽象さゆえに、芸術など表現できる柔軟さがあるのだろう。


しかしながら、運命は一般的にマイナスイメージで捉えられがちである。

病弱なら「どうせ私は死ぬ運命なんだ」といい、学業が振るわなければ「私はもともと勉強などできない運命なんだ」という。

病弱ならまだしも、学業において運命という表現は少し大げさではないか。

 

結論からいえば、運命はいくらでも変えられるのである。

学業不振一つをとって運命と決めつけるのは早計で、逃げているだけではないか。

 


運命はあくまで抽象概念で、解釈は幅広く自由だ。

つまり運命とは「決まっているもの」ではなく「決めるもの」である。

病弱ならば、優秀な医者に診てもらえばえいい。学業不振ならば、勉強の仕方を工夫すればいい。運命という言葉は、人の可能性をうばい、何も生み出せなくしてしまう恐ろしい言葉でもある。


今日、できないことができるようになる“手段”はいくらでもある。

にも関わらず自身の能力を「運命」と決めつけて悲嘆するのは非常に勿体無いと考える。

発展途上の時代を生きたベートーヴェンすら、難聴という「運命」を音楽という手段で乗り越えた。

大切なのは、人生に深く関わる出来事をどう意味付けし、どう乗り越えるかを考えることである。